こんにちは。
高槻市の歯医者「かすや歯科クリニック」院長の加須屋です。
歯医者さんで型取りをして保険診療で使用される銀歯。
これを使用している国は日本だけというのはご存知でしょうか?
【銀歯】は【金銀パラジウム合金】で、保険診療の際に使用される材料です。
1961年に国民皆保険が導入され、戦後間もない日本で安価に使用できるということから導入されました。
金12%、パラジウム20%、銀50%、銅16%、その他2%が成分で、銀の含有量が多いので腐食しやすいことを補うために金を使用し、強度を補うためにパラジウムを使用しています。
先進国では使用が禁止されている材料で、今もなお日本では使用されています。
パラジウムが体に与える悪影響(金属アレルギーの半分はパラジウムが原因)が大きいことがわかっており、ドイツ・スウェーデンでは保健省が【パラジウム・銅・水銀・銀アマルガム合金の使用を禁止する】という勧告をおこないました。
ロシアのウクライナ侵攻で、金銀パラジウムの費用は高騰しており、患者さんの負担も以前に比べて多くなっています。
全国民がどこでも平等に最低限の医療・治療を受けられるという観点から、国民皆保険制度は素晴らしい制度だと思います。
また【銀歯】は上記のようなデメリットがありますが、問題なく食事をされている患者さんがいらっしゃるという側面から考えると、必ずしも使用してはいけない材料というわけでもないような気がします。
【銀歯】がどういった材料で、どういったことが起こる可能性があるのかを知った上で選ぶようにしていただき、そのほかの治療に興味がある場合は歯医者さんに聞くようにしましょう。
高槻市の歯医者
かすや歯科クリニック
院長 加須屋 歯科医師